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松ぼっくり 東海道ウォーク 沼津−原 松ぼっくり


広重東海道
広重東海道
(沼津ー黄昏図)
 狩野川沿いの道を行く、巡礼母子と猿田彦の面を背負った金毘羅参りの後姿を描く。
 お面にインパクトがありすぎてどうしても目がそちらに行ってしまう。既に暗くなっているはずだが宿場の白壁が真っ白に描かれており芸術的かつ不思議な作品である。


沼津・原地図


 沼津宿は狩野川、沼津城、駿河湾に囲まれているため、宿場の中心が南北に通っている珍しい宿場である。狩野川沿いをしばらく歩くと浅間神社に着く。ここから海岸沿いをまっすぐに進むのが旧道だが、ここでぜひ立ち寄りたいのが千本松原だ。静岡県らしい海岸が続くなんとも穏やかな光景である。


狩野川 従是東 千本松原

 広重が描いた沼津宿を想像しながら、狩野川の堤防に登り写真を一枚(写真左)。

 沼津領西境に「従是東」の石杭。下半分が折れてなくなっている。東境には「従是西沼津領」との石杭がある(私は見逃してしまった)ことから推測すると、下は「沼津領」とあったはずだ。

 海岸に寄り道すると千本松原(写真右)。狩野川から富士川までの海岸線に続く松原で沼津寄りを千本松原と呼ぶ。乗運寺の開山となった増誉上人が、潮害を防ぐために南無阿弥陀仏と書いた小石を砂に埋め、その上に念仏を唱えながら小松を植えていった。ここから見る富士山はまた格別である。写真右の真中やや左に富士山が写っているが、写真にしてしまうとどうもスケールが小さくなってしまう。

松蔭寺  白隠禅師で知られる松蔭寺。境内には岡山藩主池田継政より贈られた備前焼の擂鉢を、台風で裂けた松にかぶせたところそのまま育ったという擂鉢松がある。「ほー、なるほど。」と思ってはみたものの、何でそんな大切な鉢を松にかぶせたのだろうか。実を言うと白隠禅師とは何者なのかも私は知らない。結局このような世界を理解するには修行が足らんということなのだろうか。