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松ぼっくり 東海道ウォーク 箱根ー三島 松ぼっくり


広重東海道 広重東海道
(箱根ー湖水図)
 箱根の険峻な山あいを行く大名行列を描く。実際にこのような構図となる場所は無い(と思う)が「天下の険」らしさを強調していて見るものを楽しませてくれる。
 私はこの絵を見ると永谷園のお茶漬のりを思いだす。

箱根・三島地図


 観光地化された上りと違い、寂しい旧道が続く。ただし東海道ウォーカーにとっては見所の多さでは甲乙つけがたく、逆に旧道らしさがあり、自分は「東海道」を歩いているんだとの満足感にしたれる区間である。



芦ノ湖 関所 急坂

 いわずと知れた芦ノ湖(写真左)と箱根関所跡(写真中)である。想像していたより小さな関所なのでちょっとがっかり。日曜日だったこともあり(土曜日だったかも)すごい多くの観光客が訪れていた。特に駐車場では車が長蛇の列となっていて、おそらく車をとめられるまで1−2時間はかかっていただろう。

 ここでカメラが電池切れとなりあせって売店に駆け込んだ。何しろ10年程前に買ったハーフサイズのカメラで、これに合った電池があるか不安であった。しかしラッキーにもすぐに見つかり一安心。

 今回の東海道ウォークの予定では、箱根で一泊する予定であった。しかし朝早く小田原を出発したこともあり、箱根には午前中に着いてしまった。ここで半日ぶらぶらするのももったいないと思い、また三島迄は基本的には下り坂であることもあり先に進むことにした。

 さあこれから下りだ。と意気込んで再スタートを切ったまでは良かったが、すぐに道がわからなくなってしまい、適当に歩いていたらいつのまにか向坂の石畳を過ぎてしまった。ここの石畳は見事な物だとガイドブックに書いてあったので残念。ただ日没までに三島に着かねばとの思いが逆戻りしたいとの気持ちに勝ってしまった。ちなみに写真右はその坂の出口と思われる。
 
箱根峠 街道 兜石

 旧道最高点の箱根峠。眺望は最高で芦ノ湖が良く見える。休憩所で買ったパンを食べ、一息ついてから三島へ向かった。ここからはひたすら下り坂だ。

 寂しい道(写真中)が多いものの、道自体はそれほど歩きづらくは無い。上りではこのような感じの道でもハイカーが多かったが、ここは人に会うことがほとんど無く、たまに私と同じような東海道ウォーカーに会うだけであった。途中兜石(写真右)の碑があった。


接待茶店跡 石畳 芭蕉句碑

 しばらく進むと山中新田の一里塚の所に接待茶屋跡(写真左)がある。江戸呉服町の豪商加勢屋与兵衛が、この坂道を重荷を背負う馬の苦労を哀れみ、馬一頭について豆三合ずつ煮て施した。また後に旅人にもお茶を無料で施したそうだ。

 石畳道(写真中)と国道と絡み合いながら進むと諏訪神社、山中城址跡。夕方近くになっていることもありほとんど人と合わない。東海道を独占している気分はグッドだ。

 国道のそばに芭蕉句碑。「霧しぐれ富士を見ぬ日ぞ面白き」とある。霧の時は富士山が見えない日が面白い、とは私の解釈。でも本当は富士山が見えないことの負け惜しみの句だそうだ。どうしてこの負け惜しみの句が、こんなに大きな碑にするほどすごいのかさっぱりわからない。学生時代に国語をサボっていた罰だろうか。

 山も終わりに近づくと、旧道が何処なのか分かりずらくなるがなんとか迷わず東海道を進むことができた。初音台に来ると立派な松並木が残る。歩道が石畳道になって東海道の雰囲気をかもし出しているが、箱根を越えてきた疲れた足には普通の舗装された道が良かった。その松並木の中に大きな榎が植えられた「錦田の一里塚」がある。ここに着いたときにはもう暗くなっており、写真を撮ったがほとんど写っていなかった。

 JRの線路を渡ると三島市街地へと入っていく。一日で箱根越えはやはり疲れた。