ブルースロック


私がロックに興味を持ち始めた数十年前はロックといえば、
ストーンズ、ツェッペリン、クラプトンなとブルースをベースにしたアーティストがメインでした。

自然と私もブルースを聴くようになり、いまでも一番しっくりくる音楽です。」





Eric Clapton
 (The Yardbirds)



エリッククラプトン。
私の年代のロックが好きな人の中で、エリッククラプトンに熱中していた人は多いと思います。
私も最初に知った高校時代から20年が経ち、あっ、間違えた。30年だ。
すみません。わざと間違えました。(笑)
なにしろ歳を忘れるくらい長い間聞き続けています。
聞いたアルバムの数も30枚前後になるでしょうか。

クラプトンの話をしだすとすぐには終わらないと思いますので、何回かに分けて書こうと思ってます。
まず今回は初期のヤードバーズ時代から書きます。
なにしろ私が最も熱中した音楽ジャンルである黒人ブルースを聞くキッカケとなったのがヤードバーズ時代のクラプトンなもので。

ジミーペイジ、ジェフベックと並んで3大ギタリストとか呼ばれていた頃、レッドツェッペリンのジミーペイジが好きだった私は自然の流れでクラプトンも聞くようになりました。
クラプトンのレコードで最も印象に残っている一枚にヤードバーズのデビュー盤(だったと思います)があります。

マーキーというイギリスの有名なクラブでのライブ盤なんですが、当時流行り始めていたブルースをふんだんに取り入れおり、あの頃としてはかなり先端をいくアルバムだったんだと思います。

またジャケットがクラプトンのアップの写真なんですが、めちゃくちゃカッコ良くて、あらゆるクラプトンの写真の中でもベストではないでしょうか。
(但し、スプリングボードというレーベルのジャケットで画像も見当たりませんでした)

ここではブルースハープ(ハーモニカ)が多用されており、それまでブルース自体をあまり聞いたことなかった私としては、「なんじゃ、この音楽は。」状態でした。
ただこの頃はアルバム一枚が二千円以上して、貨幣価値からすると現在よりずいぶん高価な物でした。
学生だった私としては一度買ってしまったアルバムを、つまらないから「はい、次。」とはなかなかできないのでした。貧乏人根性丸出しでもったいないからと何度も何度も聞きました。
何度も聞くうちにお気に入り曲が現れてきました。
ブルースの名曲、「Five Long Years」や「I'm a Man」などです。
特に「Five Long Years」の格好良さは白人ブルースロックバンドの曲は数あれどベストと言って良いくらいです。

クラプトンはじめ、この時代のロックバンドでは花形であったギタリストのほとんどがブルースをやっていました。
すなわち極端に言えば、この頃のロックを聞くのであればブルースがわからないとほとんどのバンドの良さが分からない感じでした。

そんなわけで私もこのヤードバーズのアルバムをキッカケにブルースを次々と聞くようになったのです。





Eric Clapton
(Cream)


学生時代にレッド ツェッペリンと共に、最も熱中したバンドがクリームです。
エリック クラプトンがギター、ベースがジャック ブルース、ドラムがジンジャー ベイカーという3人編成のロックバンドです。

楽器演奏の上手さでは過去現在通じて最強のバンドではないでしょうか。

発表されているアルバムはスタジオ盤とライブ盤が半々ですが、個人的に面白さでは圧倒的にライブ盤が勝っていると思います。

大音響で3人が楽器を弾きまくる即興演奏が素晴らしいです。
特に「アイム ソー グラッド」のアドリブは強烈です。
クラプトンのギターは勿論ですが、ベースが言葉に表せないくらいスゴいんです。
これを聞いてしまうと、他のロックベースが薄っぺらく感じてしまいます。
機会があったら是非ご試聴を。

2006-08-01  )



クリームの代表的なライブ演奏に「トップ オブ ザ ワールド」があります。

当時の白人ブルースロックバンドらしく、R&Bをロック調にアレンジした曲をブルースと称して演奏したものです。

クラプトン得意の流れるようなフレーズではなく、ゴリゴリのブルースなんですが、このイントロがカッコ良過ぎ。
重苦しいのが好きな方には超おススメナンバーです。

でも最近ではこんなブルースなんかやってるバンドあるんでしょうか。
噂すら聞きませんね。

(2006-08-02




代表曲「White Room]



これぞクリーム「 I'm So Glad 」







Eric Clapton
(Derek & the Dominos)


エリック・クラプトンがクリーム解散後に、ブラインド・フェイスを経て結成したバンドです。
なんと言っても「レイラ」の大ヒットが有名ですが、クリーム時代同様に「レイラ」のようなシングル向きな曲よりも、延々と続く即興演奏が魅力ですね。
クリーム時代とは違い、アメリカ南部的な雰囲気になっていて、気軽にBGM的にでも聴けてしまいます。

そんな即興演奏をメインにした「レイラセッション」なるアルバムがあります。
おそらく練習で録音していたテイクの寄せ集めアルバムと思われますが、かなり面白くなっています。
わりと単調なリズムセクションにクラプトンのギターが気持ち良く乗っかっています。

クラプトンファンは是非是非の一枚(3枚組なんですが)です。


2007-11-02 )



「Layla」
Derek and The Dominos解散後のコンサート模様です。
ジミー・ペイジやウィンウッドらとの共演です。








フリートウッド・マック Fleetwood Mac)


一時期かなりの人気があったバンドです。
スティービー・ニックスが在籍してた時期はメロディアスなロックで、世界的大ヒットを飛ばしていましたが、このバンドは元々ゴリゴリのブルースロックバンドだったのです。

ピーター・ グリーンやジェレミー・スペンサーなどの腕利きギタリストが在籍し、サンタナで有名な名曲「ブラック マジック ウーマン」はこのバンドがオリジナルです。

でも凄いミュージシャンが集まってた割には、何故か高校生バンドでも演奏出来ちゃいそうな素人っぽいブルースが多かったのが面白いとこでした。


2006-07-30 )


先日TSUTAYAで初期フリートウッド・マックのライブ盤を借りてきました。
おそらく解散後に発表されたアルバムでしょうが、今ごろになってこのグループの演奏のうまさに気付きました。

スタジオ盤ではどことなく素人っぽくて、とても腕利きミュージシャンの集まりだとは信じられませんでした。
ところがところがです。
ピーター・グリーンを筆頭にしたギター陣が実に「60年代ブルースロック的」な音・フレーズで個人的に魅力たっぷりです。

それと先日たまたまですがフリートウッド・マック関連のカバー曲を立て続けに聴きました。
ジミー・ペイジのライブ盤で「Oh Well」と、リンジー・ローハンがスティービー・ニックスの「Edge of Seventeen」をカバーしてました。
それらを聴いても、やっぱりただものではないですよね、このグループ。

2007-11-19)





ブルースロック時代の代表曲「Oh Well」








ジョン・メイオール (John Mayall )


ジョン・メイオールのブルースブレイカーズに在籍していたギタリストを3人挙げられる人はこの辺の音楽をかなり聴いていた人だと思います。
ジミヘンやクリームがデビューする前から、すでに白人ブルースなんぞを演奏していた強者です。

この人のアルバム自体はそれほど売れてないと思います。
ジョンが率いていたブルースブレイカーズなるバンドには、後にいろいろなバンドで大活躍したギタリストが何人も在籍していたことで、名を知られるようになったと言っても過言ではありません。

そのギタリストとは、いまだ活躍中のエリック・クラプトン、フリートウッドマックのピーター・グリーン、ローリングストーンズのミック・テイラーなどです。

先日、CD屋さんのワゴンに廉価版CDを売ってました。
なんとそこにジョン・メイオールのもありました。
あんなのとはあえて言いませんが、とても売れるとは思えないんですけどね。


2007-01-06 )


最近お得意さんになっている新宿TSUTAYAで、ジョン・メイオールの70歳バースディ記念コンサートのライブ盤を借りてきました。
60年代に活躍した白人ブルースロックの草分け的存在ですが、年を取ってもパワー全開のパフォーマンスですね。

以前と変わらず黒人ブルースをチョイスして、ロック調にアレンジした曲が続きます。
エリック・クラプトンやミック・テイラーなどの弟子達も参加してますが、控え目なプレイに徹していて「ジョン・メイオールここにあり」って感じがひしひしと伝わってきます。
いやぁー、良いですね。
70才とかの歳は関係なく最高です。

2007-10-20)







ポール・バタフィールド (Paul Butterfield)


60年代白人ブルースロックブームの火付け役と言っても過言ではないでしょう。
マイク・ブルームフィールドやエルビン・ビショップらとバタフィールドブルースバンドて、ゴリゴリとブルースロックなんぞを演奏してました。
今聴くと何とも古臭い音ですが、当時は新鮮だったんだと思います。

そのバンド解散後ベターデイズなるバンドを結成しました。
このバンドのアルバム「ベターデイズ」は私の大、大、大のお気に入りです。
「ウォーキン・ブルース」や「ベイビー・プリーズ・ドント・ゴー」などバタフィールドブルースバンド時代とは大きく異なる大人のロックを演奏してます。

一般的にはあまり評価高くないですが、アルバムジャケットのハーモニカの写真も決まっていて、最高の一枚です。


2007-07-17 )



born in chicago
ギターはマイク・ブルームフィールド。








マイク・ブルームフィールド (Mike Bloomfield )


アル・クーパーとのセッションによる大ヒットアルバム「フィルモアの奇蹟」「スーパーセッション」で有名なギタリストのマイク・ブルームフィールドです。

これらのアルバムを今聞くと、いかにも古いなぁーと感じてしまいます。
ギターに絡むオルガンが当時としてはカッコ良かったのですが、今となっては???。

同じ古いのなら私としてはポール・バタフィールドブルースバンド時代のブルームフィールドの方が数段好きです。
ここでのギターが上手いとは思えないのですが、荒っぽいながらも当時流行りのブルースを一生懸命演奏しているのが良いですね。

2007-04-09 )






ヤードバーズ (The Yardbirds


ヤードバーズは後に3大ギタリストと呼ばれるエリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジが在籍していたことで有名です。
その3人が代々リードギターを担当していました。

それぞれのギタリストの個性がそのままグループの個性になっていて、最後のジミー・ペイジの時はさながらレッド・ツェッペリンの予行演習のようなバンドになってました。

そんな中で3人が同じ曲を演奏しているのが、ヤードバーズの代表曲であり、私が一番好きな「トレイン・ケプト・ア・ローリン」です。
ジェフ・ベックの時は歌詞を変えて「ストロール・オン」とのタイトルになっていますが同じ曲です。
クラプトンの演奏が一番シンプルでカッコイいですね。

またハードロックにアレンジしたエアロスミスの曲もキマッテます。
聞き比べてみるのも良いですよ。

2007-02-16 )



ジミー・ペイジがギターだったころの「Train Kept A Rollin' 」
目立ちたがり屋のジミー・ペイジが浮いています。









テン・イヤーズ・アフター (Ten Years After


学生時代に好きだったロックバンドです。
アルバムごとにタイプの違う音楽を演奏していましたが、ベースは当時多くのバンドがそうであったようにブルースロックバンドです。
ただギターの超早弾き名手アルビン・リーのワンマンバンドって感じでした。

ライブでは「どうだ。こんなに早弾き得意なんだぞ。」とでも言いたいがごとく早弾きまくりですが、個人的には疲れてしまうのでスタジオ盤の方が好きです。何気にアコースティックな曲が良かったりします。

この時代のロックバンドはたまに演奏するアコースティックナンバーに素晴らしい曲があります。
テンイヤーズアフターもアルバム「A Space In Time」での
生ギターを取り入れた「Here They Come」など数曲のように聞き入ってしまう曲もありますよ。


2005-12-07 )



ウッドストックでの「I am going home」