ブルースロック U


私がロックに興味を持ち始めた数十年前はロックといえば、
ストーンズ、ツェッペリン、クラプトンなとブルースをベースにしたアーティストがメインでした。

自然と私もブルースを聴くようになり、いまでも一番しっくりくる音楽です。」





レイナード・スキナード (Lynyrd Skynyrd)





私が学生時代にアメリカのブルース系ロックバンドでは、オールマンブラザースと共にトップを走っていたグループです。
個人的にはアメリカよりエリック・クラプトンなどイギリスのブルースバンドの方が好きでした。

ただ友達のレコードを借りたレイナードスキナードのライブ盤は別格でしたね。
イギリスのバンドにはない「荒々しくもまとまった」感じが新鮮でした。

そういえばレコード貸してくれた友達はどうしてるかなぁ。
高知県の酒屋の息子だったけど。


2006-11-17 )




久々に学生時代にかなり聴いていたレーナードスキナードのライブ盤をTSUTAYAで借りて聴きました。
20年以上ごぶさたしてた曲なのに、実に良く覚えているもんですね。
軽快なロックにブルースやカントリーを混ぜた、いかにもアメリカ的なサウンドはグッドです。

特にブルース調の「T For Texas」でのギターバトルはライブならではの迫力です。
また、エリック・クラプトンが在籍していたクリームのライブ盤で有名な「Crossroads」をそっくりそのままコピーしてるので、聴き比べると面白いです。

なんか最近は全く流行らないブルースロックですが、私的には実にぴったりハマりますね。

2007-10-07





「T For Texas」








ジョニー・ウィンター (Johnny Winter)


100万ドルのブルースギタリストと呼ばれていたアメリカの白人ロックギタリストです。
この時代のブルースロックバンドはどうしてかスタジオ盤は大人し目で、それと比較するとライブ盤ではギンギンの派手な演奏になっているアーティストが多いんてす。

このジョニー・ウィンターもしかりで、スタジオ盤はそこそこ面白いのですが、こじんまり感が漂ってしまってます。
逆に圧倒的パワーのライブ盤「ジョニー・ウィンター・アンド」ではスローブルースの「It's Own My Fault」の熱演、ハードロック、ロックンロールのきらびやかなギターフレーズと聴き応え充分の一枚です。
特に白人ブルースバンドが好んで取り上げた「Good Morning Little SchoolGirl」のイントロと間奏のドラムとギターの絡みは「カッコイぃー」の一言ですよ。


2007-06-15 )










ジャニス・ジョプリン (Janis Joplin)


音楽同様にハードな人生を送って、人気絶頂期に亡くなってしまったジャニス・ジョプリンです。

「Move Over」のようなシングルヒットもありますが、なんと言っても絶品はライブでの「Ball and Chain」です。
ブルース調の曲で、イントロからエンディングまでヘビー感タップリに歌い上げてます。

良くブルースやソウルを「魂の歌」とか言います。
ほとんどの場合はコマーシャル的な目的で使われ、ブルースであればなんでも「魂の歌」になってしまいますが、ジャニスの「Ball and Chain」だけは本物だと感じてしまうくらい素晴らしいですよ。

2007-04-22 )






エリック・バードン&ウォー (Eric Burdon & War)


「朝日のあたる家」などのヒット曲で有名なアニマルズのボーカリストだった人です。

実は私はアニマルズは殆ど聴いたことがありません。
エリック・バードンがアニマルズ解散後に「世界はゲットーだ」などのヒットで後に知られるようになる、ブラックファンクバンド「ウォー」をバックバンドにして活動していた頃が最初に聴いたアルバムです。

ブルースやソウルをロック調にアレンジした、当時の流行りの言葉ではファンク調とでも言うのでしょうか。
他に同じ様なことをやっていた白人ボーカリストはあまりいないと思います。

黒人ブルースマンのジミー・ウィザースプーンとの共演作でのすごい存在感などもあり、黒っぽさを出せるボーカリストとしてローリングストーンズのミック・ジャガーにも匹敵すると思います。


2007-01-19 )










ジミ・ヘンドリックス (Jimi Hendrix )


ロックギタリストと言えばジミヘン。
ジミヘンと言えばロックギタリスト、が定番になっているほど古今東西で最も人気の高いギタリストです。

最近なんのアンケートか忘れましたが、ロックギターが最も似合うアーティストにジミヘンが選ばれてました。
もう亡くなってから30年以上経つのにです。

とにかくジミヘンくらい個性的、かつ卓越したテクニックを持ったギタリストはいないと断言しても良いのではないでしょうか。
そのくらい抜群の存在感ですよね。

代表曲の一つである「Purple Haze」は
ギターを弾く人なら必ず演奏してみたくなる曲でしょう。
しかしジミヘンの曲をコピーしてるいくつかのバンドを聞いたことがありますが、いくらコピーしてもジミヘン以下にしかならないくらいの個性があります。
「あっ、あいつジミヘンの真似してるな。」と思われておしまいみたいな感じです。
ジミヘンの良さを知るにはライブ盤を聞くのが良いでしょう。
「星条旗よ永遠なれ」で有名なウッドストックを始め、フィルモアやウインターランドなどの他、死後どこからか探し出してきた音質の悪い海賊版のような音源も含めるとかなりのライブ盤が出回っています。

どれも迫力満点のギターサウンド満載という感じで、多少の音質の悪さがかえって迫力を増す要因にもなっています。

数多くライブ盤が発売されているアーティストで、どの曲も、また同じ曲の別テイクでも新鮮に感じられるように演奏出来るのはエリッククラプトン、ジョンコルトレーン、そしてジミヘンが私的には圧倒的にベスト3です。
なんか一番活躍してた時期がもう40年位前のアーティストばっかりですね。
若い人はこれらのアーティストは古めかしく感じるんでしょうか。


2006-03-21 )


1970年頃ロック界の2大スターであった、ジミ・ヘンドリックスとドアーズのジム・モリスンの伝説のライブ盤を聴きました。
この音源の出所は知りませんが、間違いなく最初は海賊盤に近いものでしょう。
音も悪く、ボーカルやギターが聞こえ難かったり雑音が入ったりしますが、迫力満点の演奏は特筆物です。

何しろ危なすぎです。
ブルースの持つアンダーグラウンド的要素とロックの荒々しさがミックスされて、あまりにスゴすぎというか、言葉でどうこう言えないくらいものすごいです。

このしばらく後に二人共ドラッグにより亡くなってしましましたが、演奏中は本当にラリってたんじゃないかと思える程の危ない音の連続です。
ちなみにジム・モリスンは泥酔状態だったそうです。
遊び半分のセッションかも知れませんが、このアルバムを聴いてしまうと、他のロックがポップスに聴こえてしまいますね。

2008-04-18  )







スティビー・レイ・ボーン (Stevie Ray Vaughn


80年代後半を代表する白人ブルースギタリストです。
ジャンルとして最も好きなブルースロックなんですが、70年代までのアーティストばかり聴いていて、それ以降のアーティストは殆ど知りませんでした。
ですからスティービー・レイ・ボーンを知ったのはつい最近です。

ブルースの巨匠アルバート・キングとのセッションアルバム「イン・セッション」で始めて聴きました。
ここでのギターはアルバート・キングの生粋のブルースギターと違って、いかにも現代的というかテクニック優先というか、ハードロックギタリストがブルースフレーズを弾いている感じでした。
しかし、アルバート・キングとはうまくミックスされており、アルバート・キングの単独アルバムよりも数段面白いものでした。

なんか機械的で、ブルース独特の荒々しさとか、いい加減さが少ないような気がして、最初に聴いた時は今一つ魅力に欠けていたスティービー・レイ・ボーンですが、ライブになると荒々しさが増します。
クラプトンのように演奏だけで長時間聴かせるのではなく、コンパクトにまとめた曲を次々演奏してますが、これがけっこうカッコいいんです。

ヘリコプター事故か何かで亡くなってしまいましたが、ロックアーティストって若くして亡くなる人が多いですよね。
ロック野郎らしく波乱万丈の人生といえばカッコいいですけど、死ななければもっと良い演奏が聴けたのにもったいないですね。

2008-02-16  )






ロリー・ギャラガー (Rory Gallagher


学生時代にかなり好きだったロックギタリストです。
顔も良いし、ギターとボーカルもうまいし、曲も良いとくれば大スター間違い無しと思うのですが、何故かそれほど爆発的人気は無かったです。
どうしてでしょうか。

荒々しいブルースを得意とし、エリック・クラプトンほどスケール大きくないものの、かなりのテクニックがありました。
ロリー・ギャラガーのアルバムでは Tatoo が好きです。
名曲「100万マイルも離れて」を始め、聞き応えのある曲が続きます。

ちょっと投げやり的なボーカルがボブディランっぽくてグッドでした。
少し前に亡くなったそうですが残念です。


2006-03-08 )










エドガー・ウインター (Edgar Winter)


100万ドルのブルースギタリストと呼ばれるジョニー・ウインターの弟です。
兄貴ほど一芸に秀でているわけではないですが、リック・デリンジャーなどが参加していたホワイト・トラッシュというバンドでは、黒人音楽をベースにした熱いサウンドを作っていました。

そのホワイト・トラッシュのアナログレコードでは2枚組だったライブ盤「Roadwork」は黒っぽい音が好きな方には超オススメです。
スローブルース、リズム&ブルース、ロックンロールなどが詰まった、いかにも白人ブルース全盛期の「黒人音楽だったら何でもあり」的な楽しい構成となっています。

しかも一曲一曲が荒っぽいながらも迫力満点で、ブルースの名曲「タバコロード」なんかは特筆ものです。
ここでのリック・デリンジャーのギターソロは、スローブルースな曲でありながら、ギンギンにロックしてるところなんかは、白人ブルースバンドの面白さではないでしょうか。

オーティス・レディングの「I Cant Turn You Loose」でのジェリー・ラクロアのボーカルは私的には本家オーティスより気に入っています。
本当に熱過ぎるほど熱いですよ。


2009-04-26 )