④諏訪神社


所在地 入間川4丁目4484-3


古老の言い伝えによると、信濃の国の諏訪大社を400年前頃に勧請(かんじょう)したものといわれている。創建については諸説あるが、天正10年(1582)に甲斐の武田氏が滅亡した時、多くの家臣が入間川流域に移住して帰農したといわれているので、この可能性がある。
祭神は、武御名方命(たけみなかたのみこと)である。
 

*お諏訪さまの「ナスとっかえ」と「茄子神輿」  

毎年8月の終わり頃、「ナスとっかえ」の祭事が行われる。
自分の畑でとれた茄子を神社に奉納し、神前に供えてある別の茄子をいただいて家に持ち帰るという、ちょっと変わったお祭りである。この茄子を食べると一年中元気に過ごせるという。子供たちは茄子の形をした神輿を担いで上諏訪地区を練り歩く。
この祭事は狭山市指定文化財である。

これには、次のような言い伝えがある。
昔、諏訪神社の裏手の底なし沼に竜神が棲んでいた。ある朝、村びとたちが朝の畑仕事を終えて通りかかると、突然竜が現れ暴れたのでみんな逃げ帰った。すると、村人が投げ入れた茄子によって竜神の夏病が癒え、竜はそれからは諏訪大神(すわおおかみ)にお仕えすることなったというおはなしである。
 

‥養蚕信仰として‥

諏訪神社の御使い神である竜神は「蛇」に通じ、蛇は蚕の天敵であるネズミを退治することから養蚕の豊作祈願としても人々の拠り所となっていた。
諏訪神社の御札は、竜神に捧げる茄子の特効と共に野ねずみ除けに大変効果があるとされていたので、御札へのお礼として養蚕農家によって格子戸に繭が付けられていた。