⑪常楽寺境内 蚕生大権現の石祠


所在地 柏原2298番地


〈常楽寺〉

妙法山常楽寺といい、宗派は天台宗である。本尊は不動明王坐像。
本堂内には、地蔵菩薩、観世音菩薩など30体以上の仏像が安置されている。
隣接する墓地には、常楽寺を興したと推定される増田家の墓地がある。
増田家初代・増田大水正金(ますだたいすいまさかね)は応永年間(1394~1428)に大和の国から柏原に移住した鍛冶師である。鍛冶師としてその後4代、約125年程度続いたと考
えられている。
初代が鍛えた槍の穂先は狭山市指定文化財(工芸)である。

 
〈蚕生大権現〉 石祠

正面中央に「蚕生大権現」、右側に「文政四(1821)辛巳(かのとみ)四月吉日」、左側に「講中」との銘がある。
「蚕生」という銘はどこからきているのか。狭山市史(民族編)によると、古事記の中の五穀起源の条からの引用で、「頭に蚕生り(かしらにかいこなり)」からとったものではないかと書かれている。
講中とは「おしら講」と思われる。


常楽寺




境内 蚕生大権現の石祠