お気軽日光街道うぉーく

中山道が埼玉県に入るのは荒川を渡って戸田からスタートします。
今では競艇場で有名な戸田ですが、昔は渡し船場があることで栄えてました。

戸田橋を渡ってすぐに交番、そのすぐそばに中山道に関連する周辺案内図があります。
その案内図に従って進むとすぐに戸田渡船場跡の石碑と説明板があります。
この石碑は堤防を挟んだ荒川の反対側にあるので、川は全く見えません。
ここはやっぱり石碑から反対側の川岸を眺めて、「ここを船で渡ってたんだ。」とノスタルジックな世界に入り込んでみたかったです。

水神社、地蔵堂をちらりと見ながら、いよいよ埼玉街道歩きのスタートです。
このあたりは旧道はほとんど残っておらず、残っていたとしても道自体は街道らしさは全くありません。
ただ案内板は何ヶ所か設置してあるので、地図を確認しながら出来るだけ旧道に沿って歩くことになります。

国道１７号（現中山道）と旧道を出たり入ったりしながら進むと小さな公園に案内板があります。
この案内板より国道１７号までの８０メートルほどは旧道だとのこと。
いたって普通の道なので、言われなければ誰も気付かないでしょう。

しばらく国道１７号を歩くと国道と旧道の分かれる所に大きな「中山道蕨宿」と刻まれた石碑が現れます。

ここから右斜め方向の旧道に入ります。
約１キロメートル程続く旧道は地元の方々が「中山道」を一生懸命ＰＲしています。
歩道に中山道の浮世絵を埋め込み、店先には蕨宿ののぼりが立てられています。
郵便局前には昔風の掲示板があり、中山道の案内図が描かれています。

街道ウォーカーにとって、このような演出ってうれしいんでしよね。
特にはっきりと旧道がどこであるのか不明な場合には、「中山道」と書かれた標識だけでも見つけると安心できたりします。

歴史民俗資料館分館を過ぎ、歩道に中山道六十九次蕨宿との文字と共に書かれた中山道全図をまたいで進みます。

蕨宿のメインは本陣跡です。
歴史民俗資料館の隣に石碑があります。民俗資料館に入ってみようかと思いましたが、まだ朝早くて開館してないようでした。
朝９時開館と書いてありますが、今は９時１０分なんですが・・・。
ここは一の本陣と呼ばれた岡田加兵衛の本陣だそうです。

昔風の店の前に仙の鐘なるものがあり、蕨宿宿場まつりの２０回記念て作られたそうです。

老舗のせんべい屋さん前に地蔵の小道なる石碑があります。
このあたりではかなり大きなお寺である三学院に続く道です。
現在は両脇に建物がある普通の道ですが、昔はお寺に通じる参道のような道だったのでしょう。

地蔵の小道と呼ばれるだけあって、三学院のお地蔵さんはかなり立派です。
中に目疾地蔵なるお地蔵さんがいて、そのお地蔵さんの目に味噌を塗り付けると目の病気が治るとかの信仰があるらしく、確かに味噌がくっついていました。

三学院をひと通り見て、再び中山道に戻ります。

中山道蕨宿の石碑から始まった約１キロメートルの現代蕨宿も、当時の様子を描いた壁画のある公園で終わります。

ここで国道１７号と合流しますが、どうも道筋や古い街並みらしさ、そして約１キロメートル先の一里塚の位置から察するに、国道１７号を横断して斜め前方に進んだ方が自然なような気がします。
多分、元々の中山道は国道１７号とは違う道筋だったのではないでしょうか。

１キロメートル程で一里塚跡ですが、途中でトイレに行きたくなってしまいました。

街道歩きで一番つらいのは今回のような生理現象です。
田舎道ならいざ知らず、ここは住宅街であり「あら、失礼。m(_ _)m」とは出来ません。

一里塚まで行こうか行くまいか迷いましたが、なんとしても我慢出来なくなり先にトイレを探すことにしました。
国道１７号に出ると２４時間営業のゲームセンターが。
朝早くからゲームやってる暇人を横目に（あっ、私も暇人か？）トイレに直行。
無事、平常心に戻ることが出来ました。
ゲームセンターは私にとっての、ほっと一息できる一里塚でした。(=^▽^=)

辻一丁目といういかにも旧道っぽい名前の交差点で外環自動車道の高架をくぐり、６００メートル程度国道１７号を歩きます。

しばらくすると斜め右方向に旧道が出現します。
焼米坂との小さな坂を過ぎると、もうすぐ浦和です。
焼米坂の焼米とは、ここにあった茶屋の名物だったらしい。

途中、調（つき）神社という狛犬ならぬ狛兎がいる珍しい神社があります。

元々は「調（つき）」は「月」であり、月といえば兎になったそうです。
色物的では無くかなりの歴史ある神社で、ついでに門や鳥居もありません。
まだ年が明けて間もないので初詣する人がかなりいました。
調神社を出るとすぐに浦和駅です。